コレステロールが高い女性ほどAMHが高いというデータがあることを知っていますか?
不妊治療をしている方であれば、このAMHが低い事でショックを受けたりした経験もあるのではないでしょうか。
AMHは卵子の量を示していますよね。
実は総コレステロール値とAMHの関係を調べてみると、コレステロールが高い女性ほどAMHが高いこともわかっています。
これは肝臓が造るコレステロールを副腎と卵巣で分けあっている事が理由の1つです。
コレステロールは人間の全身を作っている細胞膜を形作っているほか、性ホルモンや副腎皮質ホルモン、胆汁酸などを作る材料にもなっています。
副腎皮質で造られるコルチゾール(抗ストレスホルモン)も、卵巣で造られるプロゲステロン(黄体ホルモン)も、エストロゲン(卵胞ホルモン)も、元の材料は肝臓が作るコレステロールです。
それだけでなくビタミン類などを代謝する役割もあり、人間の身体にとってはとても重要なのです。
コレステロールは生命維持に必要なものなので体内の肝臓で毎日生産されています。
1日に必要な量の70〜80%が肝臓で生産され、残りの20〜30%を食品から摂取しています。
食品からコレステロールを多量に摂取しすぎた場合は体内での生産量が減らされ、全体としてのコレステロール量が調節されるのです。
もともと肝臓で生産される量の方が圧倒的に多いので、肝臓での生産量を減らせば十分調節することができます。
注意したいのは肝機能が低下している人。
肝臓が弱っている、あるいは肝臓が他の仕事で忙しすぎる場合(肝臓にはコレステロール生産・調節以外にもいろいろな機能があります)、この調節機能がうまく働かず、コレステロール過多となってしまいます。
肝臓に負担のかかる添加物、アルコール、長期の薬の服用などは注意が必要ですね。
コレステロールを材料にし、副腎皮質で作られるコルチゾールはストレス対応ホルモンであり、また炎症や痛みを抑制したり、血糖値をコントロールしたりします。
ただ、ストレスが続くと、このコルチゾールや他の副腎皮質ホルモンが造られすぎてしまいます。
ようするに、ストレス時にはホルモンの材料であるコレステロールを副腎が奪い取るため、卵巣にいくコレステロール量が少なくなってしまうのです。
材料を奪われた卵巣は質・濃度とも低下したプロゲステロンを合成してしまいます。
プロゲステロンの質・濃度が低下してしまうことにより、生理不順や生理前症候群などの症状が表れます。
これがストレス過多により、ホルモンバランスを崩す要因の1つなんです。
よく善玉・悪玉という名前で誤解されがちなコレステロールですが、高すぎても低すぎても身体に悪影響があります。
バランスの良い食生活、ストレス発散をする事も妊活になります。
参考になれば嬉しいです。
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