妊活をしている人の中には生理周期が安定していなかったり、高温期が短いとか、高温期にガクッと体温が下がってしまうなんて人もいると思います。
高温期が短いと妊娠しにくいとされている理由は、高温期中に必要な黄体ホルモンが足りてなくて、ホルモンバランスが乱れるからなんです。
高温期に多く分泌される黄体ホルモン。
妊娠を望んでいない時の黄体ホルモン増加期間は、女性にとってあまり心地のよい期間ではありませんよね。
体が熱っぽかったり(体温が上昇)、なんとなくだるいし、腹痛、腰痛、頭痛が起きたり、精神的にも不安定になりイライラします。
これらの状態が重症化したのが、いわゆる月経前症候群(PMS)です。
また、プロゲステロンには血糖値を下げてくれるインスリンの効きを悪くする作用もあります。
その為、膵臓はせっせとインスリンを分泌することになり、その結果として血糖値が乱高下したり、インスリンの別の作用で身体に脂肪を溜め込んだり…
不快な思いも多い黄体ホルモンですが、妊娠の為にはやっぱり必要。
このホルモンは体温を上昇させる機能を持っていて、高温期中に重要な役目を果たすホルモンです。
不足していると体温がうまく上がらず、高温期が短い原因となります。
黄体ホルモンが正常に機能していない場合を黄体機能不全と言って、視床下部、下垂体系の異常により、卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体ホルモン(LH)の分泌不足、プロラクチン(PRL)の分泌異常が疑われます。
とは言え、足りないホルモンを補充したらよくなるのかと言うと決してそう言うわけではないんです。
数字上でホルモンを足したからといって、これは一時的なものでしかなく、そもそもホルモンバランスが乱れているということは極端な話、子宮内環境も乱れていて、受精卵が着床しにくい環境になっているという事です。
また、低温期と高温期はそれぞれ14日前後が理想と言われる事が多いんですが、あくまでも目安として考えてほしいんです。
女性ホルモンはちょっとした環境の変化やストレスでバランスを崩しやすいホルモンです。
14日ピッタリで低温期から高温期に移行する人の方が珍しかったりもします。
よい高温期になるかどうかは、卵胞の質とよい排卵かどうかに左右されるんです。
これは何故か。
卵子が出て行った後のヌケガラ卵胞は黄体というものに変化し、黄体化した卵胞から黄体ホルモンが分泌されています。
よい卵胞が育っていれば、よい黄体に変化し、しっかりとプロゲステロンを分泌してくれると言う事になりますね。
また、せっかく良い卵胞が育っても排卵がスムーズでないと、よい黄体に変化することができません。
高温期が短い人は、高温期だけの体の状態を気にしたり、神経質になったりする方が多いように感じます。
けれど、周期全体をみて整えて行く事、低温期〜排卵期にかけての状態を整えてあげる事が高温期の状態を良くする為に重要です。
何事も一点集中の問題、ここだけを変えればと言うことはないんです。
また、ホルモンのバランスを整え、高温期を維持する為には血流を良くする事も必要です。
血流を促進する為には有酸素運動、ウォーキングやランニングが効果的。
毎日、運動の為の歩いたり、走ったりする習慣がありますか?
食事面でもプロゲステロンを増やす食事だからと言って大豆製品(豆腐、納豆、味噌)、かぼちゃ、キャベツばかりを食べていてもダメですよ。
色々な食材を満遍なく食べる事が大切です。
全ての事を同時進行で変えていく事が体質改善には必要。
動く、食べる、寝る、当たり前の事を変えなくてはいけないんです。
高温期をしっかり維持する為にも毎日の習慣の見直しは必須ですよ。
これからの正しい妊活に参考になれば嬉しいです。
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