院長のひとり言

卵子に栄養を!!

本日のお話は『卵子に栄養を!』

 

当院の不妊治療ではよい卵を作る事が大切です。とお話しをしています。

 

そこで今日は卵子について少しお話をしていきたいと思います。


卵子は約120日かけて排卵の準備をしていくと言われています。この120日の間に少しずつ栄養補給をしながら大きく成長していきます。そして大きく成長して受精しないと体外に排泄されていくんです。


妊娠確率を上げる為には卵子の質を少しでも良くする事が大切。

 

つまり、卵巣への血流が少しでも良くなれば、良い卵子が育ち、結果的に妊娠に結びつきやすくなるという事なんです。

 

妊娠体質にしていくには病院での不妊治療開始の最低でも120日前から体質改善、鍼灸治療を始めたいところです。

 

卵巣自体は体表から奥に8㎝ほど体内にある為、表面的に温める事はあまり意味がありません。

そもそも卵巣や子宮って冷えているってほど冷たくはならないですからね。

けれど体内からしっかりと血流の改善をして卵子に栄養(血液)を届けていく事は非常に重要です。

 

では卵子はどのように栄養補給をしているのでしょうか。

 

これは卵巣への血流改善が大きく影響すると考えられます。栄養は血液が運んでいるので、卵巣、卵子によい血液を届ける事が大切なんですね。

 

では具体的にはどのような事が必要となるのでしょうか。

 

①卵巣への血流量を増やす

 

卵の元の細胞は生殖ホルモンからの指令によって、正常に発育、成熟するようになります。

性ホルモンを生殖細胞に供給するのも血液の流れです。

 

また、発育や成熟に必要とされる様々な栄養素を供給し、代謝によって生じた老廃物を排泄するのもまた、血液の流れです。

 

つまり、卵巣への血流、卵巣内の血流が滞る事は卵の正常な発育や成熟を阻害する可能性があるという事になりますね。

 

その証拠に卵胞周囲の血管の血流量が多いほど発育する卵胞の数が多く、血流が悪いと発育卵胞数が少ない事も確かめれています。

 

 

②過不足のない基礎栄養素

 

卵子の元の細胞が質のよい卵子に育つ為には必ず必要な栄養素があります。それらの栄養素のどれか一つでも不足すると卵の発育が阻害されてしまいます。

 

卵の生育に不可欠な栄養素とは5大栄養素と呼ばれているビタミン、ミネラル、たんぱく質、糖質、脂質です。

 

この5大栄養素がバランスよく摂れている事が必要なんです。

卵胞液中の栄養成分の組成が発育する卵胞数の質に影響する事もわかっています。

 

つまりバランスの良い食生活が大切という事ですね。

 

最近の女性は過度なダイエットであったり、コンビニ食、外食が多く、偏食がちですので5大栄養素が満遍なく取れていない方が多いように感じます。

 

コンビニでパンやパスタにカットサラダ、デザートにヨーグルト。これでは圧倒的に栄養バランスは悪いですし、質もよくありません。

 

そして妊娠には〇〇って栄養素が必要といってサプリを取る方もいますが、基本の5大栄養素が不足していればせっかく取ったサプリもしっかりと吸収できません。

まずはベースの状態を上げる、満遍なく栄養を取る事が大切であると知っておいて下さいね。

 

 

③生殖細胞の発電所「ミトコンドリア」の働きを活性化しよう

 

生殖細胞が発育するには活発な新陳代謝が絶対条件です。

 

中学生の時に理科で教わった事を覚えていますか?

細胞内で栄養素からエネルギーを産生しているのはミトコンドリアとよばれる細胞内器官です。

ミトコンドリアがエネルギーを作り出し、卵子は胚分割して着床します。胎盤から栄養をもらえるまでの間は自給自足をしているんです。

精子も卵子までたどり着き卵子の外幕を破り受精するまで泳ぐ力をミトコンドリアから得ています。

 

ミトコンドリアの数が多く、活動が活発な卵の元になる細胞ほど、質のよい卵子に発育、成熟してくれるんです。

 

 

④デトックス効果で体の中から活性化

そもそもデトックスとは老化の原因の活性酸素や有害ミネラルなどの毒素を排出して、体内を浄化をすることをいいます。

 

有害ミネラルとは水銀・鉛・砒素・カドミウム・アルミニウムなど有害金属ともいわれるものです。

さまざまな生理機能や代謝機能を阻害し、
不妊の一因子といわれています。

 

この他に内分泌攪乱物質(ないぶんぴつかくらんぶっしつ)、一般的に環境ホルモンと呼ばれる環境中に存在する化学物質のうち、ダイオキシンなどの環境ホルモンが、エストロゲン(卵胞刺激ホルモン)と似た作用をもっているからです。

エストロゲンは女性の月経周期において排卵を促し、子宮内膜を厚くして妊娠しやすい環境を整える作用があります。

しかし、環境ホルモンがエストロゲンと同じような作用を発揮するために体内のホルモンバランスが乱れてしまうというわけです。

 

環境ホルモンや有害ミネラルは徐々に体内に溜まっていくものです。

その為、定期的にデトックスをしていく事が現代人には必要なんですね!!

 

 

卵子の健全な発育を阻害する可能性のある要因は排除していきましょう!

 

様々な条件が整い、順調に発育し始めても、その発育を抑制したり、阻害してしまう要因があれば、質のよい卵子に成熟しなくなってしまうので注意も必要です。

 

その最も大きな要因と考えられているのは、活性酸素などのフリーラジカルと言われています。

 

フリーラジカルとは細胞内でエネルギーを産生するのに伴い、活性酸素が発生しますが、私たちに備わった抗酸化酵素や抗酸化物質が、その害を消去してくれています。

 

ところが、年齢とともに、あるいは、生活習慣などで、抗酸化力が低下してしまうと、活性酸素の攻撃によって、大切なDNAが損傷してしまうと、卵子の質は大きく低下してしまいます。

 

 

体外受精の経験のある方はわかると思いますが、精子と受精させても胚盤胞に進まず、卵割がすぐに停止してしまう場合が多々あります。この原因の一つは卵子の栄養不足であると推測されます。もちろん、卵割を制御する染色体に異常があれば停止しますが、そればかりでは無いようです。

 

 

つまり、生活習慣の改善、体質改善をしていく事が本当に大切なんです!!

 

そして女性が子供を産み、育てる為にも女性ホルモンバランスの調整が重要になってきます。

デトックスも効果的。特におすすめなのがファスティングです。

 

 

コンビニ食を避け、添加物の多い調味料を避けていきましょう。

 

今の生活を見直し、現状を知る事が妊活の第一歩。これなくして不妊治療はありえません。


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